催眠療法とは潜在意識(深い意識)に直接に働きかけ、自分を変えたり心を癒すこと
のできる心理療法です。
短期で悩みを改善するのにとても有効な心理療法と言えます。
ただよく、テレビのように暗示を入れられたらそのようになると思われている方がおられます。
確かに、テレビのような催眠術に掛かることはできます。
マインド・クリエイトでは、ショー催眠をメインとした「催眠術師養成スクール」を開催しているので
得意なことでもあります。
しかし、テレビのような催眠術をかけたところで、すぐに解けてしまいます。
人の心は、暗示を入れたらその通りになるという単純なものではありません。
逆に、そんな簡単に人に自分を変えられたら怖いですよね(笑
では、催眠療法は効果がないの?
そうではありません。
大切なのは「なぜその催眠に掛かりたいのか」という動機付けです。
例えば、「禁煙セラピー」というものがあります。
もしかしたら、何度も挑戦された方がおられるかもしれませんが、うまく
いく人といかない人には大きな違いがあります。
次の二つの場合、どちらが成功する可能性が高いと思いますか?
A「催眠を掛けてもらって禁煙してみよう」
B「どうしても禁煙したいから催眠を掛けてもらおう」
答えはBです。
Aのようにとりあえず禁煙をしようという気持ちで催眠を掛けてもすぐに解けてしまいます。
おそらく数時間経てばすぐに吸いたくなるでしょう。
そうではなくて、Bのように禁煙をすると決意したうえで掛ければ催眠はとても効果的なのです。
催眠療法とは、ただ単に人に暗示を与えられるのではなくて、自分の目標に対してどう生かす
かだとも言えます。
催眠はどうやって掛かるのか
なんでもできてしまうと誤解されがちな催眠ですが、 その理論は脳医学、心理学などに属し
ています。
催眠の定義をひとことで言うなら、『潜在意識に直接アプローチして現象を誘発する』となる
でしょうか。
よく知られている、振り子を揺らして眠くなる〜というのも、この定義に適っています。
振り子に意識を集中させてトランス状態に導き、潜在意識にアプローチしやすくします。
意識には顕在意識と潜在意識というものがあります。
顕在意識には理性や常識が備わっているので、急に『立てなくなる』と暗示を入れても、
『いや、常識的に考えて立てない訳ないし!』と顕在意識が判断するので暗示は効かないの
ですが、潜在意識に暗示を放り込むと、理性や常識が入り込む前に『あ、私立てないんだ』と
判断するので立てないという現象が生まれます。
このときに顕在意識では『なんで!?』とびっくりしてしまいますが、結局は自分の潜在意識が
判断し、実行したことなのです。
もちろん潜在意識には防衛機能があるので、どんなに上手な催眠術師が催眠をかけても、
『この催眠にはかかりたくない』と思えばかかることはありません。
催眠下でも、危険や恐怖に対する自分を守る本能は働いています。
もっと言うなら、催眠下の方が本能が活発になります。
ナンパの達人があなたを上手に誘ってきても、あなたにその気が無ければついていく気になら
ないのと同じですね(笑
催眠は脳で起こっている現象です
科学的な視点で説明します。
次の図を見てください。
通常意識がハッキリしている状態であれば、腕が上がっていくという暗示は
耳→聴覚野→言語野→46野に伝わっていきます。
言語野では、その言葉の持つ意味が分析され理解されます。
そして、その情報が脳の最高司令部の46野に伝わり様様な情報と照らし合わせ命令に
従うかどうかの判断が下されます。
そして、必要と判断すればその命令は、46野→運動野→左手へと伝わります。
もし、必要がないと判断すれば手を上げません。
ところが催眠状態の時に暗示を与えると46野の働きが低下しているために暗示に従うか
どうかの判断ができません。
脳を会社組織に例えると46野は取締役会になります。
取締役会には各部署からの報告書が集められます。
つまり五感からの情報や過去の記憶は46野に集められるのです。
46野は脳の中の最高司令部なので、決定権は46野にあります。
しかし、催眠状態ではこの46野の活動が特に低下しています。
なぜか?
それは、リラックスすることで脳全体のノルアドレナリンの分泌量が減少するからです。
ノルアドレナリンとは、危険に対処するため身体を緊張状態にし、脳を活性化させる神経伝達
物質です。
緊張した状態だとノルアドレナリンが分泌され脳が活発化してしまいます。
46野には、ノルアドレナリン受容体が多く存在しているます。
ノルアドレナリン受容体とは、ノルアドレナリンを受け止める役割を担うものです。
ノルアドレナリンがこの受容体に入ることで、次の神経細胞へと伝えられるのです。
脳の46野にノルアドレナリン受容体が特に多く存在するということは46野ノルアドレナリンに
もっとも敏感に反応するということなのです。
このノルアドレナリンが分泌されるのは恐怖を感じたり緊張したときです。
生命の危機に関わる恐怖をノルアドレナリンが知らせてくれます。
この人間にとってもっとも重要な恐怖の情報をいち早く正確に取り入れるために、脳の最高司
令部である46野にはノルアドレナリン受容体が特に多く存在しているのです。
逆にノルアドレナリンの量が減少すると、46野の活動が低下します。
そして、催眠状態になると、脳の46野はほとんど機能しなくなります。
つまり、言語野から入ってきた情報がそのまま運動野に伝わります。
その情報は運動野から左手へと伝わり言われるままに手を上げてしまうのです。
催眠状態、思考が止まったかのような行動をとるように見えるのはそのためです。
このように催眠は脳の中で起こっている現象で、魔法でもなんでもありません。
少し難しい話になってしまいましたが、理解していただけたでしょうか?
催眠療法は、潜在意識に直接働きかけるので従来のカウンセリングよりも、短期で改善する
ので短期療法とも言われています。
私たちは、催眠療法に限らずその人に合ったセラピーを施術していきます。
みなさんのお役に立てればうれしく思います。